チャーガとは
「チャーガ」という言葉を聞いたことがある方は、少ないかもしれません。
日本ではあまり馴染みのない「チャーガ」ですが、ある地域では古くから民間療法として利用されてきた歴史があります。そして近年では、「チャーガ」に含まれる成分とその効果についての研究が進み、実用化されるようになってきました。
そんな「チャーガ」の秘密について、詳しく見てみましょう。
カンバ類の樹幹に寄生するキノコ「チャーガ」
「チャーガ」は、タバコウロコタケ科サビアナタケ属のキノコの一種です。英語ではchaga mushroom、学名はInonotus obliquusまたはFuscoporia obliqua、和名はカバノアナタケで、一般的には“シベリア霊芝”とも呼ばれています。
カバノアナタケ(チャーガ)は、シラカンバやタケカンバなどカンバ類の樹幹に寄生するキノコで、ロシアや北欧・北米、日本では北海道などの寒冷地に分布しています。
白樺などカンバ類の幹の、寒さや暴風などで傷ついた箇所にこのキノコの胞子が侵入すると、数年から数十年かけて樹皮表面に黒い菌核が育ちます。この菌核が、白樺の幹にできた瘤(こぶ)のように見えるため、「白樺の癌」と呼ばれることもあるそうです。
チャーガは、古くから民間療法に用いられてきた「森のダイヤモンド」
一見、白樺の木を浸食する厄介者に思えるカバノアナタケ(チャーガ)ですが、古くから民間療法として利用されていていました。そして、その効果が科学的に証明されるにしたがって乱獲がすすみ、いまでは「幻のキノコ」とか「森のダイヤモンド」と呼ばれるようになりました。“癌”から“ダイヤモンド”に評価が変化したチャーガには、どのような働きや効果があるのでしょうか。
「チャーガ」の研究と働き
ソ連邦の研究機関が明らかにした、チャーガの驚きの働きとは
「森のダイヤモンド」とも呼ばれるチャーガの働きや効果とは、どのようなものでしょうか。
まず、注目されたのはその抗癌作用です。
ロシアでは、カバノアナタケ(チャーガ)から抽出した“チャーガ茶”を飲むと癌が治るという民間伝承がありました。1950年代には、当時のソ連邦の研究機関によって、カバノアナタケ(チャーガ)が消化器系の癌に効果があることが明らかにされました。
作家の体験に基づいた小説がきっかけで、民間療法の研究へ
そのことが世界中の人びとに知られこととなるきっかけの1つには、ある文学作品が関わっています。それがノーベル文学賞を受賞した作家、アレクサンドル・ソルジェニーツィンの代表作の1つ、『ガン病棟』です。この小説は、ある病院を舞台に繰り広げられる癌患者たちや医師・看護師たちの人間模様を描いた作品です。そのなかで描かれるエピソードの1つに、チャーガによる抗癌作用が登場します。田舎に住むある医師が、病院にやってくる農民たちには癌患者が比較的少ないことに気づきます。それは、農人たちがお茶代わりに煎じて飲んでいるチャーガに抗癌作用があるからではないかと考察、検証し、それを人びとに広めていく、というものです。さて、このチャーガのエピソードは、じつは作家ソルジェニーツィン自身の体験が基になっています。自ら癌を患ったソルジェニーツィンが、このエピソードのモデルになった医師・マースレニコフ博士の指導を仰いでチャーガ茶を飲用したのでした。前述のソ連邦での研究機関によるカバノアナタケ(チャーガ)の研究も、マースレニコフ博士の活動に触発されて始まったものでした。
チャーガの様々な効果
その後の研究で、チャーガにはこうした抗癌作用だけでなく、抗酸化作用、抗炎症作用や、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)やHSV(単純ヘルペスウイルス)、インフルエンザウイルスなどに対する抗ウイルス作用のほか、糖尿病・高血圧症・動脈硬化の予防効果など、さまざまな効果があることが報告されています。(※注1)
※注1 太字部分参照元
※注1 太字部分参照元
https://oem-cosmetic.com/svenson-chagalaboratory
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000056.000015908.html